安楽寺
安楽寺はその禅宗としては、鎌倉の建長寺などと並んで日本では最も古い臨済禅宗寺院の一つです。
天正十六年(1588)ころ、高山順京が曹洞宗に改めました。
「建長(鎌倉の建長寺)と塩田(安楽寺)とは各々一刹により、或は百余衆或は五十衆、皆これ聚頭して仏法を学び、禅を学び、道を学ばんことを要す云々」これは大覚禅師語録(建長寺開山蘭渓道隆の遺書)の一節です。
これにより安楽寺は鎌倉時代中期すでに相当の規模をもった禅寺であり、信州学海の中心道場であったことがうかがわれます。
鎌倉北条氏の外護によって栄え、多くの学僧を育てていたこの寺も北条氏滅亡(1333年)後は、寺運も傾いて正確な記録も残りませんが国宝、重要文化財等数多くの鎌倉時代の文化遺産を蔵、信州最古の禅寺のおもかげを残しています。